2014年5月16日金曜日

作画用語 「リアクション」の誤用について

アニメーターが使用する「リアクション」という作画用語は、

ほぼ100%が誤用です。

今回は 「リアクション」 の誤用をなくそう!

キャンペーンです\(^ ^)/


リアクションには反応、反作用といった意味しかない。芸人が「変なリアクションやな」と言うあれである。したがってこれを〔予備動作〕や〔つぶし〕の意味で使うのは、あきらかな誤用である。
 大塚康生さんによると、この誤用は東映長編時代にはされていなかった。しかしいまは多くのアニメーターがリアクションを〔つぶし〕のような意味で使っている。おそらく、ある時、ある誰かからこの誤用が広まっていったのだと思われるが、なぜそのような誤用が起こったのかは謎である。

 ではいまアニメーターたちが誤用している〔リアクション〕とは、ほんらいはなんと言うべきなのか検証してみよう。


誤用その1〔スクワッシュ SQASH〕
「えっ、なに?」というようにふり向くとき、ふり向きの動きの中に軽くつぶした絵を入れることが多いと思う。このつぶした絵をリアクションと言っている場合があるが、これはどちらかといえば〔ストレッチSTRECH&スクワッシュSQASH〕のなかの SQASH に近い。日本語で言うと〔つぶし〕である。
 したがってこのタイプのものは〔リアクション〕ではなく〔つぶし〕と言いたい。

「ストレッチ&スクワッシュ」の例 ↓ ↓ ↓




誤用その2〔テイク〕
 全身でビックリするような大きな動きで、大きく伸び上がるまえにいったん沈み込む絵を入れると思う。この沈み込んだ絵をリアクションと言っている場合もある。しかしこの一連の動きには名称があって、それを〔TAKE テイク〕という。この言葉は日本では現在まったく使われていない(東映長編時代には一部で使用されていた)ので、
以下「アニメーターズ サバイバルキット P285」より説明を引用する。

 テイクとは先行動作からアクセント(ハッと驚くポジション)を経て、最後に静止するアクションのことである。
1・驚くまえの絵。
2・沈み込んだ絵を〔ダウン〕といい、先行動作の絵である。
3・大きく驚いて最大限伸び上がった絵を〔アップ〕といい、これをアクセントとしている。
4・静止した絵。(引用おわり)

 テイクの基本パターンは上のとおり。この場合の沈み込んだ絵を指して日本では〔リアクション〕ということがあるのだが、これはほんとうは〔テイク〕と言うべきである。とはいえ、いまさら日本でこれを〔テイク〕と言うようになるとは思えない。
 したがってこのタイプのものはせめて〔沈み込んだ絵〕と言いたい。


誤用その3〔アンチ Antic(Anticipation)〕
  もっとも多い誤用がこれだと思われる。つまり予備動作である。目的の動きをする前の、準備的な動き。先行動作ともいう。
 走り出す前に一瞬からだが沈み込む動きなどがこれに当たる。これはすなおに〔予備動作〕と言うべきだろう。



 以上のように、現状、アニメーターは、なんでもかんでも「リアクション」と言っているが、この誤用は手描き商業アニメーション業界でしか通用しない。特に若手アニメーターは、3DCGアニメーションや、海外でアニメーターをする場合も視野に入れ、日本語で正しい作画用語を身につけよう。






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